2005.03.05(土)
―公明党の中小企業政策について―

1. はじめに
・ 現在、参議院の経済産業委員会、及び行政監視委員会で、中小企業政策、エネルギー政策、無駄ゼロ・不正をなくす政策などに取り組んでおります。本日は、公明党の中小企業対策についてご報告させていただきます。

2.中小企業政策
(0)公明党の中小企業政策
・ 私は2年前まで経済産業省に23年間勤めて居りました。私だけでなくその同僚も言っていたことは、同じ連立与党でも、自民党の経済政策と公明党の経済政策は、明らかに目線が違うということです。
・ それは、自民党が経団連など大企業目線になりがちなのに対し、公明党はあくまでも中小企業の目線を大事にするという点にあります。
・ それが明らかに現れている政策を2つ挙げたいと思います
(1) 第一には、資金繰り円滑化借り換え保証です。
・ 今から2年前、2003年2月に導入された制度です。
・ 当時の中小企業はデフレの長期化により借金で首が回らない状況だったのです。
・ 2000年から02年までの3年連続で倒産企業数が18千社を上回っていた時代です。この3年間で日本全体の中小企業の1%(100社に1社)が倒産すると言う状況でした。
・ その背景の大元は、97年の山一證券、98年の日本長期信用銀行の破綻という、いわゆる山一ショック・長銀ショックを契機とした金融不安です。当時「貸し渋り」とか「貸し剥がし」という言葉を多く耳にしましたが、民間金融機関が金融不安を背景に、中小企業への融資をストップしだしたのです。
・ 政府は中小企業金融対策の第一弾として、30兆円の規模で信用保証協会による中小企業への特別保証を実施しました。これは、民間金融機関の貸し渋りに対して、いわば政府がその借金の保証人となって、急場しのぎをしたと言うことです。
・ ところが、デフレが想像以上に長引いたのです。売り上げがどんどん減るのに、借金の返済は減らないので、この特別保証で借りた借金の返済も困難というのが2000年以降の中小企業の状況だったのです。
・ このような中で、公明党は連立与党として、「資金繰り円滑化借り換え保証制度」を作り上げたのです。
・ それは、信用保証協会といういわば政府保証をもう一度うまく使って、第一に複数ある借金を1本化する、第2に返済を最長10年に長期化することで、月々の返済額を大幅に減らすという制度です。
・ 例えば、情報サービス業を営む横浜のある会社(資本金3,000万円、売上高3億円) は、2つの銀行から借金が3口あったところ、この借換保証制度を利用して、これらの借金を一本化するとともに、新規の融資も1,000万円加える形で、10年の長期で借換えを行ったのです。これにより、月々の返済額を80万円から20万円へ軽減させることができました。
・ 月々の返済額が1/4になって、かつ1000万の新規融資が受けられる。
・ こんな制度が使われないわけがありません。 昨年末までの1年10ヶ月間で8.4兆円、57万件も利用されています。600万の中小企業の10社に1社に利用いただいたと言うことです。皆様からは、「資金繰りが楽になった」「救われた」などと喜びの声が広がっています。
・ 次にご紹介する第2の政策例も、この借り換え保証と同じ時期のものです。それは、

(2)個人保証を求めない融資の拡大・包括根保証の廃止 です。
・ ここに悲惨な数字があります。32,109人。一昨年の自殺者数で、過去最高です。自殺による死亡数が、98年に23千人台だったのが、99年に31,千人台と急増した以降、約3万人のレベルとなっています。その急増は45歳から60歳の中年男性の自殺に負うところが大きいとの事です(ひと事ではありません)。警察庁の調査によれば、中年男性の自殺者のうち約50%が経済・生活問題が原因ということです。
・ 自殺者が3万人台となったこの頃は、先ほどもお話したように、貸し渋りや貸し剥がしで、中小企業の倒産が急増し、18千件を上回っていたころです。
・ 中小企業研究所の調査によると、倒産した中小企業経営者のうち何と74%が負債整理のため自宅を売却し、また、43%は個人破産に追い込まれています。昔は「7転び8起き」と言いましたが、最近は「イチコロ」と言うそうです。これは、1度個人破産の宣告を受けた人は、日本では、2度と銀行借り入れができなくなり、再び事業を起こすことはほとんど不可能ということです。
・ 何が問題なのか。公明党の結論は、日本の金融機関が過度に「個人保証をとる」、つまり、「仕事上の借金を個人の責任に負わせる」と言う風潮が問題であるということです。

・ 例えば、中小企業白書によると、中小企業の資金借り入れでは、個人保証を求められた比率は何と81% 、金融機関の融資の仕方が問題なのです。
最もひどいのは「包括根保証」という日本独自の制度です。
・ これは、仕事上の借金の返済を個人が無制限、無期限で、まさに「包括的に」保証する制度です。つまり、融資を増額したり期間を延長したりする時に契約をし直す必要がないため、金融機関には便利な契約ですが、個人の返済責任が際限なく膨らむ、恐ろしいものです。
・ 過酷な取り立てで社会問題化した商工ローンでも、この包括根保証が用いられていました。

・ 公明党は、政府系金融機関こそ、個人保証を求めない融資制度を行うべきだと考えました。具体的には、先ず、2002年1月から国民金融公庫でスタートし、2004年度から中小企業向け公的金融機関のすべてで、個人保証を求めない融資制度をスタートさせました。今では、このような動きが民間金融機関にも広がってきています。
・ 最もひどい包括根保証についても、昨年の参議院選挙前のマニフェストで廃止をお約束し、昨年秋の臨時国会で民法を改正して廃止を実現しました。
・ なぜ、公明党が「個人保証無しの融資」の拡大や「包括根保証の廃止」にこだわったのか。それは、公明党が「中小企業の目線を大事にする政党」であると言うだけでなく、「命を大切にする政党」だからです。

2.最後に
・ 以上、公明党が中小企業の目線を大事にするという事例を2つ紹介しましたが、私自身、昨年秋の臨時国会では、初質問させていただき、新潟中越地震で被災された中小企業への支援策の実現にかかわらさせて頂きました。
・ それは、セフティネット保証の早期・弾力的適用で、年末までに1345件、208億円ご活用頂いています。

・ 私の目指す経済社会は、中小企業が、安心してチャレンジできる経済社会です。その実現に向け、今開かれている通常国会では、新たな法律づくりにも取り組んでいく決意です。

・ 中小企業の目線を大事にする公明党、どうぞご支援をお願い申し上げます。