[No.632] 鳩山政権初の国会論戦は何だったのかー逃げまくり、疑惑隠しの臨時国会

0912ヨーカドー街頭.JPG

12月6日、来年参議院選挙公認の御礼に、横浜綱島のイトーヨーカドー前にて街頭演説をさせていただきました。

40日間の臨時国会を振り返って

12月4日、10月26日から始まった40日間の臨時国会の幕が下ろされました。鳩山内閣による初の国会論戦は何だったのでしょうか。1ヶ月以上の国会会期では初めて「党首討論なし」、また、緊急経済対策・第二次補正予算の早期実施のための予算委員会集中審議をも行わない、まさに疑惑隠しの国会でした。

危ない「小沢党」体質の露見

私は外交防衛委員会3回の審議11時間に全て質問に立ち、合計1時間40分という、今国会では全国会議員722名の中で多分最長の委員会質問や16本の質問主意書で、鳩山政権の問題点をえぐり出しました。

第一に、「小沢党」体質の危うさです。11月20日未明、鳩山内閣は初めての法律案の本会議採決で強行採決を行いました。与野党で18,19,20日の審議の後、採決することを約束していたのに民主党の委員長が19日の午前中の審議で一方的に審議を打ち切り、強行採決を行ったのですったのです。その背景には、その日の朝の産経新聞と東京新聞の朝刊に「小沢幹事長への水谷建設からの裏献金」が報道され、野党からの追及を恐れ無理やり国会を不正常化されたということです。これが、民主主義的プロセスを踏みにじる小沢一郎の政治手法です。さらに、小沢党の危うさは、憲法9条の解釈変更による自衛隊の海外武力行使の容認にあります。この点については、私は質問主意書及び11月19日の質疑で取り上げ、「政治主導」の憲法解釈を質しました。

 「張子の虎」の鳩山外交

 第二に、鳩山外交は全くの期待倒れとなっていることも質しました。鳩山総理は就任早々9月22日に国連での気候変動首脳会合で華々しく「2020年に90年比25%減」を発表したものの、その後の外交フォローが全く行えず、米国、中国は90年比3%減、数十%増(2020年前8%増を維持した場合)という恐ろしく後ろ向きな数値目標を発表に留まりました。多分、オバマ大統領の中国訪問時に胡錦濤主席との間で両国はこの程度の数字で折り合うことで示し合わせていたのでしょう。

核廃絶も全くの期待はずれです。私は、鳩山内閣として、核兵器の先制不使用、非核兵器国に核兵器を使用しないという消極的安全保障、北東アジアの非核地帯について、一歩踏み出すべきと質問主意書を提出しました。ところが閣議決定されて返ってきた回答はも全く後ろ向き、自民政権時の官僚答弁そのままです。それどころか、初来日したオバマ大統領が「核兵器がある限り、同盟国に核の抑止を提供」と核抑止の限定に言及しているのに、日米共同声明では全くそのことには触れられませんでした。私の国会質問を通じてわかったのは、多分日本側がそのような核抑止の限定に反対したということです。

さらに問題なのは、普天間基地移設の問題です。鳩山総理は所信表明で「日米は対等なパートナー」と声高に言われましたが、オバマ大統領の来日に泥を塗り、沖縄県民を惑わすことが、目指されている「日米同盟」なのでしょうか。鳩山外交は、最初の一声のみ威勢は良かったですが、結局は「張子の虎」であったことが、明年の寅年に明確となるでしょう。

鳩山デフレ、鳩山不況呆れた金銭感覚を質す

 第三に、内政のデタラメぶりも目を覆うばかりです。15兆円の第一次補正予算のうち3兆円を凍結する一方で、来年度概算要求が民主党のマニフェストを突っ込みすぎで95兆円の水ぶくれとなると[事業仕分け」により全く成長戦略もなく「廃止」と判定。これらにより、公的支出のみならず民間の先行投資をストップさせてしまいました。まさに、鳩山デフレ、鳩山不況です。

その一方で信じられないのが、鳩山総理の金銭感覚。母親から9億円もの資金提供を受けておきながら、「私が知らないところで何が起きているのか。驚いている。」とは何か! 国民がどのような生活の厳しさにいるのかが全くわかっていない。これは4億円を超える脱税事件です。さらにその9億円を何に使ったのかを明確にしなければ、国民の政治不信は晴れません。この問題で、鳩山総理は党首討論も、予算の集中審議も逃げ回ったといわれています。そんなことが許されるでしょうか。明年の通常国会では、キッチリ追求してまいります。

政権交代第二幕、国民目線の第三政党の出番です

今求められているのは、デタラメな鳩山政権の内政・外政を国民目線からチェックする第三党です。特に、急速な景気の悪化は[二番底」の危機をはらんでいます。与党は呑気に補正予算の規模を7兆円か8兆円かともめていますが、それが執行されるためには国会で予算が認められなければならず、どんなにわれわれ野党が協力しても実施されるのは3月です。それよりも、民主党が理不尽に停止した第一補正予算の凍結解除は今すぐにでもできる経済対策です。学校耐震化と太陽電池を設置するスクールニューデール、首都高・阪神高速の保守点検、地域医療再生のための大型投資、来年度を待たずに実施できる子育て応援特別手当これらがすぐにでも実施できるのです。その他、予算審議を経ずにできる、雇用調整助成金や失業給付の給付期間の延長、(株)産業革新機構による技術力のある中小企業への9000億円の出資。等等、3月以前の緊急対策、政府にしっかり実現を要請してまいります。政権交代第二幕、国民目線の第三政党の出番です。

 

, , , , ,

関連記事