[No.876] 「ブログ100日」第80号ー発達障害の子供たちの教育環境整備をー

第80号(6月20日)ー発達障害の子供たちの教育環境整備をー

横浜市にお住まいのSさんからのお手紙を頂きました。小六の娘さんと小三の息子さんの二人のお母さん。娘さんが描かれた私の「かわいい」似顔絵が同封されていました。息子さんが昨年、アスペルガー症候群とADHD(注意欠陥多動性障害)、つまり広汎性発達障害と診断され、その後、市の特別相談センターや学校カウンセラーに相談するも不十分な対応。やっとのことで、言語障害、発達障害、自閉症などの子供たちに週に数回の特別指導を行う「通級による指導」があることを知り、それを希望するも、それを受けるためのテストに半年待たされ、やっとたどりつくも、通級指導に当たる教員の「なんてしつけが悪いの」というような態度に、そのような子供に毎日接する親の気持ちは判ってもらえないというストレス。

お手紙を読ませていただき、その奮闘振りには、心の中で手を合わさざるを得ませんでした。

今、通級指導を受ける発達障害の子供たちが増えています。09年度小中学校で通級指導を受けている子供は、ADHDで4013名(前年比17%増)、学習障害で4727名(同28%増)、自閉症で8064名(同14%増)、情緒障害で4710名(同31%増)と全体で21513名(同21%増)。さらに通級指導にいたっていないお母様の奮闘を含めれば、数万名のお母さんの奮闘にその支援体制の拡充でお応えするのが政治の役目です。

Sさんのご要望は、1.教員に発達障害についての十分な研修をしてほしい。2.気になるなと思ったら小児科でも相談できる体制を作ってほしい。3.相談センター機能が不十分。4.全ての学校に発達障害の子供たちのための特別支援級を作ってほしい。など、とても当然のご要望です。

通級による指導も自分の学校で受けられるのは4割以下。発達障害の子供たちにとって電車やバスに乗っていくのは大変なこと。Sさんの息子さんは大勢の人がいるところにいは入っていけず、人をよけ、手すりも触れず、うずくまって電車に乗っておられるとのこと。

「新しい福祉」は待ったなしです。それに引き換え、民主党政権は、発達障害を明記することを含んでいた障害者自立支援法の改正案の本会議採決を、突然の鳩山辞任会見で突然中止し、菅内閣はその採決さえ、自分たちへの問責決議が採択されることを恐れて行わず、国会を閉じてしまいました。こんな、国民の痛みがわからない「逃げ菅」。絶対あなたを許しません!

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