新ハマダレポート Vol.15.ー浜通りの新たな酒造りー

新ハマダレポート Vol.15. 2023.7.3

ー浜通りの新たな酒造りー

 新ハマダレポート Vol.9では、南相馬・小高で日本酒の製法をベースに新しいジャンルの酒造りに挑戦している酒蔵「haccoba(はっこば)」をご紹介しましたが、隣町・浪江の「老舗」鈴木酒造でも、新たなチャレンジが進められています。

 福島・浪江町の請戸漁港の漁師たちの祝い酒として「海の男酒」と呼ばれ、常磐ものの魚とともに地元の皆さんに愛されてきた日本酒『磐城壽』。

 東日本大震災の津波・原発事故で、酒造りのデータは酒蔵ごとすべて流され、再起不能と言われながらも、福島県の工業試験所にあった秘蔵の山廃酵母を元に、山形県長井で復活を果たし、さらに3年前から、地元の「道の駅浪江」の醸造所で、日本酒の様々な新ジャンルが開拓されています。

 杜氏で社長の鈴木大介さんは、数年前、味の分析・研究会社「AISSY(東京都)」が手がけた機器に出合いました。特殊なセンサーで甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5つの味深さが計測でき、数値化した五角形のグラフによって、味の特徴が分かる仕組みです。

 人間は、5つの味を一緒に口にした際においしさを感じやすいといわれています。例えば甘味、塩味、うま味が強い食材の場合、苦味や酸味が加わると「相性が良い」とされます。鈴木さんは「足りない味を酒で補えば、常磐ものをより深く味わえるはず。魚ごとの『専用酒』を作ってみたい」と考えたのです。

 まさに、津波と原発事故で大変な苦境に立たされながらも前を向き、その荒波を乗り越えようとしている漁師の皆さんの想いと、常磐ものの魚の本当の美味しさを多くの人たちに知っていただけるようにとの、鈴木大介社長の想いがカタチになったものです。

 まずは、あんこう、ヒラメ、イワシ、モクズガニ、ホッキ貝、スズキ、カツオ、カレイの8種類が商品化され、これらを『魚酒(ぎょしゅ)マリアージュ』と名づけられました。

 絶品の常磐ものの魚と日本酒との出会い。6月24日のNHK福島で特集が組まれ、あのソムリエ田崎真也氏も、絶賛をしていました。

 私が購入したのはカレイの魚酒マリアージュ。地元産の煮つけで、至福のひと時!!

 ついつい飲みすぎてしまいました・・・。

 ぜひ、皆様も「道の駅浪江」で体験してみてください。

関連記事