新ハマダレポート Vol.18.ー両立支援コーディネーター講習を受けてー

新ハマダレポート Vol.18. 2023.8.14

ー両立支援コーディネーター講習を受けてー

「両立支援コーディネーター」をご存知でしょうか?

 がんなどの患者が治療と仕事の両立を図る上では、患者と医療と職域間の連携が必要ですが、その情報共有体制は十分に築けていないのが実情です。

 がんと診断されて離職する人が34%もおられ、そのうち4割の方が治療開始前に離職されています。「がんでも仕事をやめずに両立できる支援策がありますよ」と、お知らせすることが必要です。

また、「軽作業なら復職可能」という診断書を受け取って、制度整備に戸惑う事業主さんも多いとお聞きしました。

 そこで、患者と医療側と企業側の3者間の情報共有のための調整役を果たす、「両立支援コーディネーター」の育成を、独立行政法人・労働者健康安全機構が、無料で行っています。

 申込先:https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/2126/Default.aspx

 私自身は、現在、キャリアコンサルタントの講習を受けていますが、その講師からご紹介を受け、「両立支援コーディネーター」の研修を申し込んでみました。

 基礎研修として7講座370分の動画配信視聴の後、WEBライブ講習が120分です。

 基礎研修では、がん、糖尿病、脳卒中、肝疾患、難病、メンタルヘルスといった疾病別の就労上の注意点、また、人事労務的支援・産業保健的支援の内容、さらには、医療・介護・年金など社会保険としてどのような公的支援が受けられるのか、などの講義があり、最後に、実際のがん患者当事者の談話があります。

 講義のなかでは、患者さんとのコミュニケーション技術についても触れられており、「傾聴」の姿勢の重要性が指摘されています。

 特に、がん患者は、幾度となく、精神的苦痛を経験するとされています。がんと診断された際の突き落とされるような不安感、手術や治療中の苦痛、復職後思い通りに働けない自分への焦燥感、そして再発への恐れ・・・・。

 私自身、昨年末に前立腺がんで、全摘出の手術を受けたことは、ご報告しましたが、その後3カ月ごとにPSAという前立腺のがんマーカーの検査を受けています。

 術後初めての1月は0.02台で順調でしたが、その後、4月は0.03台、7月は0.06台と、少しづつ値が上がってきており、全摘出後0.2を上回ると、転移などの再検査の後、放射線やホルモン剤の治療を検討することになるそうです。

 治療と仕事が両立できる社会へ。自分自身の経験を活かし、取り組んでいきたいと考えています。

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