[No.628] 党科学技術委員会で戦略なき事業仕分けの実態を聞く

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12月3日、私が委員長を務める科学技術委員会を開き、ノーベル化学賞受賞者である野依良治理化学研究所理事長、小谷元子東北大学理学部教授、渡辺正夫東北大学生命科学研究科教授から、鳩山内閣による科学技術予算の「事業仕分」についてヒアリングを行いました。鳩山内閣は、スーパーコンピューター予算268億円を「予算計上の見送りに限りなく近い縮減」としました。しかもそれは財務省の用意したメモどおりの「コメント」どおりです。野依先生からは、科学技術予算はコストではなく投資であること、日本ができる数少ない世界への協調・貢献であること、スパンコンという頭脳を海外から借りてきて他の科学技術の振興はありえないことなどの説明を承りました。一方、小谷教授からは、日本においては女性科学者がいまだ少ない現状と数学という基盤的研究の重要性を承りました。事業仕分けによれば、女性研究者の出産・子育て機関の研究支援や代替を行う実験補助者・研究助手の雇用を補助する予算30億円が1/3縮減との判定を受けているのです。また、渡辺教授からは、博士課程、ポスドク等の若手研究者支援予算約600億円についても1/3縮減となったこと、子供たちに利香の面白さを第一線研究者が伝える「理科支援員配置事業」22億円が廃止となったことに対し、若手研究者や子供たちの声が届いていないとの意見をいただきました。日夜研究に没頭する研究者の声なき声を聞け! 若手研究者の「派遣切り」、女性研究者の「パート切り」のような今回の事業仕分け。決して許してはならないとの気持ちが込み上げてくる話を承りました。理不尽な事業仕分け、戦って参ります。

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