ハマダレポート Vol.370. ー医療的ケア児への支援策拡充へー

ハマダレポート Vol.370. 2017.2.6

 ー医療的ケア児への支援策拡充へー

「医療的ケア児」という言葉を、御存知でしょうか?

生後、呼吸器系や消化器系の不全により、NICU(新生児集中治療室)などに長期入院した後、命はとりとめたものの、引き続き、人工呼吸器や胃ろう等を使用し、痰の吸引や経管栄養などの医療ケアが必要な障がい児のことです。

近年、医療技術の進歩などを背景として増加しており、平成26年度では、小中学校段階だけで約9000人とされています。

昨年、岐阜県多治見市で、重度の医療的ケア児の「医療短期入所事業」を先進的に実施している、多治見市市民病院と、NPO法人「みんなの手」を、地元の県会議員・市会議員とともに視察させて頂きました(16年11月10日付け公明新聞)。

障がい児を介護している家族に休息を提供する短期入所サービスは、各地で求められていますが、重度の医療的なケアが必要な場合には、医師、看護師などの体制が必要なことから、受け入れ先が未だ少ないのが実態です。

多治見市のモデル事業が、来年度以降も継続できるよう、岐阜県・多治見市公明党のネットワークで取り組ませて頂いています。

さらに、国としても、昨年の通常国会で、児童福祉法の改正を行い、「人工呼吸器を装着している障害児その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児」という表現で、医療的ケア児を初めて法律で位置づけさせて頂きました。

また、障がいが軽度の子どもたちには、できれば他の子どもと同様、特別支援学校ではなく、一般の小中学校に通いたいという思いもあるとお聞きしました。

この通常国会で現在審議中の29年度予算で、小中学校の看護師配置の予算を拡充するとともに(1000人から1200人へ)、保育所、障害児施設等のそれぞれでの看護師配置のモデル事業を新規で計上させて頂いています。

いよいよ、平成30年度は、診療報酬とともに、介護報酬・障害福祉サービス報酬の改定年。その作業が4月から始まります。

医療、障がい福祉サービス、さらには多様な学びの環境整備。浜田まさよし、さらに進めて参ります。

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