ハマダレポート Vol.605.ーメダリストに被災地の花をー

ハマダレポート Vol.605. 2021.8.16

ーメダリストに被災地の花をー

東京五輪は、17日間の会期を終え、8月8日に閉幕となりました。

3年前の11月、ソフトボールや野球の開幕戦等、計7試合が行われる、福島県営あづま球場に、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長らを、安倍総理とともに、福島担当の復興副大臣として、案内させて頂きました。

「被災地の花で、復興五輪を彩りたい」

そんな思いを抱き、被災地の皆様は、農作物風評被害があるなか、花卉(かき)栽培に挑戦されてきました。

表彰台でメダリストにビクトリーブーケを渡すという習慣は、1984年のロサンゼルス大会から始まったと言われています。

ただ、花粉症や検疫などの論議から、前回のリオデジャネイロ大会と冬季オリンピックの平昌大会では、生花のブーケは採用されませんでした。

福島視察に同行された東京五輪・パラリンピック組織委員会の武藤事務総長に、被災地の皆様の思いを直接お伝えし、3大会ぶりに生花のビクトリーブーケが実現したのです(ハマダレポート Vol.463.参照)。

五輪用のブーケは、トルコキキョウ(グリーン):福島県産、リンドウ:岩手県産、ヒマワリ:宮城県産、ナルコラン:福島県産、ハラン:東京都産から構成されています。

また、パラリンピック用ブーケはトルコキキョウ(グリーン):福島県産、リンドウ:岩手県産、バラ:宮城県産、ハラン:東京都産で構成されていることのこと。

「感謝と被災地の希望を込めて育てました。」

福島県浪江町でトルコキキョウを栽培されているAさんは、2013年、町への立ち入りが可能となると、仲間と生産団体を立ち上げ、花卉栽培に取り組まれました。次第に花の品質が高く評価され、今では年間10万本の花卉を生産するまでに(8月2日付け公明新聞1面)。

トルコキキョウの花言葉は、「感謝」・「希望」。五輪・パラリンピックの開催期間に1万本が出荷されます!

オレンジ系の鮮やかな黄色が印象的な宮城県産のヒマワリは、一般に流通しているものより一回り小さい五輪用の直径7センチ。美しく小さく咲かせるのは技術的に難しいなかで、宮城県農業・園芸総合研究所の試行錯誤の成果です。

同研究所のKさんは、岩手大学の学生時代に盛岡市で3.11に遭遇されました。被災地に花を植えるボランティア活動に参加したことで「復興のお役に立ちたい」との思いが深まり、県職員になられたそうです。

ヒマワリの花言葉の一つは、「あなたは素晴らしい」。

困難の中で競技に懸ける選手も、未曽有の震災から再起をかけられている被災地の皆様も、「感謝と希望」を込めて、「本当に素晴らしい」。

いよいよ、パラリンピック。浜田まさよし、素晴らしい花言葉を皆様に届けて参ります!

 

 

 

,

関連記事