[No.972]都筑区センター南駅街頭ー書道界の風雲児と体当たりの人生ー

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ハマダレポート Vol.26 2010.10.11

ー書道界の風雲児と体当たりの人生ー

10月3日、奔放な創作活動で「書道界の風雲児」と呼ばれ、焼酎のテレビコマーシャルにも出演されていた書家の榊莫山(さかき・ばくざん)氏が84歳で亡くなった。

同氏は1951年に日本書芸院展で文部大臣賞、翌年、前衛書道の)奎星(けいせい)会展でも最高賞を受賞した。日本書芸院と奎星会の審査員を務めたが、組織に束縛されることを嫌い、32歳で無所属になり、大阪市の公立小学校で図画工作を教えておられた時代があった。

「幸運」にも私はその小学校の在学生、5年生からその授業を受けたが、これが私にとっては生まれて初めての「試練」となった。

小学校時代あまり成績の良くなかった私だが図画工作だけは良かった。少し絵を習ったことから得たいくつかの「テクニック」のおかげである。しかし、榊先生から見ればこのような「小手先」は減点の対象。一学期の成績でなんと「2」を頂いてしまい、通知簿を持って帰る終業式の家路が何倍も長く感じたのを覚えている。

その後、必死で作品に体当たりし、元の成績に戻すのに1年かかった。以来、「小手先ではなく、何事にも体当たりで」との「人生の教訓」を頂いた。

「榊先生、浜田まさよし、今も体当たりで頑張っています。今度はどのような評点が頂けるでしょうか?」 澄み切った秋空にご冥福をお祈り申し上げました。

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