9月2日 子どもたちへのメッセージ(第三十六回)の収録を終えて

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夏休みも終わり、子どもたちは新学期を迎えました。今週の放送では学校教育について取り上げます。「勉強」と聞いて、嫌な気持ちになる子どもたちも多いかもしれません。しかし、学ぶことは単に知識をつめこむだけでなく、子どもたちの創造力を高めることにつながります。学ぶことの意味をあらためて考えていきたいと思います。

■学校教育について
皆様、こんにちは。参議院議員の浜田まさよしです。さて夏休みも終わり、子どもたちは新学期を迎えました。今週は、現在の学校教育をテーマに、その必要性をあらためて見直していきたいと思います。

教育には他にも「家庭教育」、「社会教育」等ありますが、学校教育には制度としても計画的に実地できることから、教育に於いて中核をなすものだと思っています。また社会的な利害関係からも直接影響を受けない、そういう意味では学校教育が中立的であり、重要な教育の中枢だと位置付けをされています。

教育は人を豊かにしてくれます。子どもたちはよく「勉強は嫌だ」といいますが、計算ができなければ買い物も十分にできません。今の時代を生きていく上では教育は絶対に必要なものだと水谷さんは言います。

子どもたちに何を一番に学んでほしいか、私は興味ある事には貪欲に学んでいくことが大事だと思います。逆に社会に出ていくと自由に学べる時間はなかなか取れないので、時間がある中で興味を持った事に疑問があればそれを解いていく、あるいはぶつかりながら解答を導き出していく。このような一つの答えを出す訓練は、学ぶ内容だけでなくそのような習慣を身につける点で重要だといえますね。学校教育だけではない、今弱まりつつある家庭教育、社会教育で本来学ぶべきであった人との付き合い方、集団での位置付け、そういうものも合わせて学校教育でどう扱い、学ぶかが重要になっていると思います。

■「ゆとり教育」
その「学ぶ」に於いても、子どもたち自身の創造力を伸ばしていくことが大切です。そこで「ゆとり教育」について触れていきたいと思います

実は「ゆとり教育」とは、子どもたちが自ら考え、創造的な考えかたをするには必要だろうという考えから行われてきました。

しかし、ゆとり教育というのはある程度の基礎学力や基礎訓練の上にあるもので、初めから自由に行うとなかなか効果がでません。基礎学力の他にも、創造力の面でこどもたちに夢を与え、どうやって実現していくか、ひとつひとつの溝を埋める力が必要となります。実は興味深い統計があります。福井県のデータですが、福井県は子どもたちの学力が高く、小・中学校ともに全国で5番目に入ると言われています。しかし、夢を持っている子どもたちの比率においてでは、下から5番目だったのです。

そこで昨年から始まったのが、「私の夢カルテ」です。自分がこのようなことをしたいと思ったら何故そう思ったか、その為にいま何をすればいいか、いつからどうすればいいか書きとめていきます。そこにチャレンジしていこうという取り組みです。まさにこのような所から本当の創造性が生まれるのではないでしょうか。そのような創造性を身につける方法というのはなかなかゆとり教育では上手くいかなかったかもしれません。再度、ゆとり教育について考え直す時期なのかもしれません。

■学ぶことの意味
日本では、中学・高校の教育は、受験対策に偏っているという意見もあります。私は良い意味での受験教育というのは評価すべきと思っています。私自身理系だったので受験で嫌いな文系科目をやらざるをえなかった。しかし、今考えてみると当時やった文系で得た知識が、大人になって大いに役立っています。受験を通して幅広く勉強する大切さを子どもたちから引き出してあげることが重要ではないでしょうか。

子どもたちには新学期を迎えたことで、新たな気持ちを持って学校に向かってほしいと思います。例えば、一学期では友達と上手くいかないことがあっても、また新しい関係を紡ぐ気持ちで。この勉強嫌いだったなと思ってもノートを新しくしてみるなど新たな気持ちで、新学期を迎えてほしいですね。

「子どもたちのメッセージ」は毎週日曜日17:25~40 ラジオ日本AM1422Hzで放送中です。(→番組ホームページ)(※2012年9月末をもって放送終了しました)

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