新ハマダレポート Vol.8.ー福島国際研究教育機構がスタート!ー

新ハマダレポート Vol.8. 2023.3.27

ー福島国際研究教育機構がスタート!ー

4月1日、福島国際研究教育機構(Fukushima Institute for Research, Education and Innovation、略称F-REI(エフレイ))が、私の住む双葉町の隣の浪江町で開所されます。

式典には、岸田総理が出席の予定です。

先立つ3月15日、理事長予定者の山崎光悦・前金沢大学学長の出席のもと、公明党復興加速化本部が開催され、私も、党アドバイザーとして出席させていただきました(3月17日付け公明新聞2面参照)。

福島県の浜通り15市町村のF-REIへの期待はとても高く、それは、地元の企業や研究施設との連携、内外からの研究者の移住・訪問の拡大などを通じた、福島復興への一体的波及効果を期待するものです。

この点に関し、加速化本部において、次の3点について意見を述べさせていただきました。

第一に、地元との産学連携の成果が早期に見える研究テーマ・リーダーの選定です。

研究テーマ・リーダーを選んで、その研究が成功してから、地元企業との産学連携を図っても、①時間がかかりすぎる、②研究が成功しても、連携先企業が浜通りにあるとは限らない、という問題があります。

むしろ、すでに浜通りで産学連携に取り組んでいる企業の相手先の大学・国研をF-REIに呼び込むことの方が地元連携の即効効果が期待できます。

特に、南相馬市のロボット・テストフィールドに入居している企業のデータによれば、大企業よりもベンチャ―企業の方が、内製化の体制がなく、部材や治具の全てを外注するため、地元南相馬市在住中小企業への発注額は10倍以上とのことです(3/12NHK「震災12年、復興の地図ー希望の芽を探してー」)。

浜通りにおいては、実用化補助金やスタートアップを支援するプログラムによって、既にいくつもの産学連携ベンチャーが育ちつつあります。

第二に、移住してF-REIで研究することが「名声」となる研究テーマ・リーダーの選定です。

この分野では、世界に類を見ない原子力災害地域という特性から、廃炉や放射線リスク・コミュニケーションの分野が該当し、楢葉町、富岡町及び大熊町の研究施設や双葉町の伝承館との連携が期待されます。

第三に、研究テーマ・リーダー選定における理事長のリーダーシップの発揮です。

F-REIは6省庁の共管ですが、寄り合い所帯では、優れた研究は期待できません。福島復興の司令塔となるべく、求心力のある研究機関とするためには、理事長のリーダーシップが期待されます。

2019年7月、本機構の検討開始を立ち上げた当時の復興副大臣として、現場からしっかり見守って参ります!

 

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