新ハマダレポート Vol.10.ー「復興」のみちのり、その2・浪江ー

新ハマダレポート Vol.10. 2023.4.24

ー「復興」のみちのり、その2・浪江ー

 昨日に行われました、統一地方選の後半戦。各地での公明党候補者への真心からのご支援、心より御礼申し上げます。秋の被災地統一選に向けて、さらに全力を尽くして参ります。

 私の住む双葉の隣の浪江町。

 町の面積の約8割を占めている帰還困難区域。そのうち約660haの室原・末森、津島地区が、3月31日、特定再生復興拠点として、先行解除されました。

 解除される区域には、国指定伝統的工芸品「大堀相馬焼」の窯元も含まれており、現在、町から避難し、いわき市四倉町に大堀相馬焼「陶吉郎窯」を構える近藤学さん(69)は、帰還への決意を新たにされています。

 近藤家は江戸時代から代々続く窯元で、学さんは長男賢さん(42)とともに原発事故発生後の2011(平成23)年、いわき市内江畑町に仮工房を構築。

当時、復興副大臣として、地元・安部やすお県会議員とともに訪問させて頂きました。

「浪江で作ってこそ大堀相馬焼を名乗ることができると考えている。容易ではないが、伝統工芸を継承する第一歩になれば」

「自分がなりわいを再建して、若い人を呼び込みたい。昔の大堀のように子が親の姿を見て窯元になる土台づくりができたら」

当面は、いわき市から浪江町に通いながら、かつて自身の工房と窯があった場所に新築することを目指されています。

 一方、かつて1400名が住んでいた津島地区で、築200年の旧家を解体せずに帰還される、紺野宏さん。ご自宅は、代々、津島の伝統芸能の田植踊りの練習・披露の場所でした。

 南津島の田植踊りは、鍬頭の口上にはじまり、苗代、種まきから収穫、そして籾摺りまでの稲作工程を唄と踊りで構成・表現する、200年以上続く伝統芸能で、県の重要無形文化財に指定されています。

 しかし、各地での避難生活が長引く中、その踊り手の確保が困難となっていました・・・。

 南津島出身の今野実永(みのぶ)さんをはじめとする、仙台市の大学生たちが、その田植踊りの伝承のために、約半年をかけて避難先の二本松市に通い、今年の3.11には、仙台でのお披露目も行われました。

 伝統を守る熱意と受け継ぐ熱意。「復興」の大きな原動力になっています。

 

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